ネットワークビジネスの展望
すでに国も会社も頼りにならない時代に突入
多くの産業で外資系企業の日本上陸が相次いでいます。グローバル化が進んでいるのに、これを迎え撃つ日本企業は屋台骨を支えるのに追われ、とても対外資どころではないのが現状です。官僚主導の旧体質を捨て切れなかった日本が、「変化の時代」に対応できないのは誰の目にも明らかです。ただ、賢明な企業の対応はとてもドラスティックで、共同物流システムの構築や、リストラを行ないました。
そこで弱い立場の個人においては、「終身雇用、年功序列、定期昇給」といった三種の神器が崩壊し、この野生の時代を生き抜くための知識、知恵、方法論が必要となってきました。
現状打破の手段としてのネットワークビジネス
ビジネスとして取り組んでいる人の思惑はそれぞれですが、「現状打破」「不安払拭」「自己実現」など、そこには共通するいくつかの動機や目的があります。特徴的なのは、パートやアルバイト、転職、フランチャイズ、起業など、他にも色々と検討しており、その時の選択肢のひとつにネットワークビジネスが入っていたわけです。今のような時代を生き抜くためにはしたたかに持つべき着眼点であり、こうした考え方を持つ人は今後ますます増えていくことでしょう。
新しいクチコミの時代へ
日本経済は深刻なデフレスパイラルの渦中にあり、本来リーダーシップをとるべき政治家や官僚からは意味不明なコメントが繰り返されるだけで、先行きが明るくなる話が聞こえてきづらいです。また、有名ブランドが引き起こした食品の偽装事件など、相次いでウソまみれの事件が勃発し、国民感情としては「いったい誰を、何を信じればいいのか」と、不安と不信感を募らせました。そこで、物事の信憑性を見極めるための個々人の動きが着実に萌芽しています。これまで受身だった個人が、パソコンやインターネットの普及により、能動的な情報発信者へと変身しました。つまり、コミュニケーションそのものが大きく様変わりしているわけです。
携帯やメールでは、目指す相手とピンポイントのコミュニケーションが可能です。また、携帯やメール、掲示板そのものが共感や誘惑を引き寄せる「居場所」になっているのが特徴的です。そこでは個人が自分の意見を自由かつ頻繁に送受信できるようになりました。
こうして、個人のクチコミという本来はアナログな情報伝達手法が、ひとつの世論として消費者の購買動向にも大きな影響力を持つようになっています。その根底を支えるのは、本物・真実を求める強い欲求といえます。したがって、ネットワークビジネスにおいても製品や会社が本物であれば、クチコミが最大の伝達方法となるのです。